ほど良い運動ほど効果的

運動療法糖尿病の症状を改善させるために有効な治療方法ですが、どんな運動でも糖尿病改善の効果が現れるという訳ではありません。
運動には大きく分けると「有酸素運動」と「無酸素運動」の2つの種類があります。
有酸素運動とは、酸素を十分に取りながら全身を使っておこなう運動のことで、ジョキング、ウォーキング、水泳などがそれにあたります。

一方、無酸素運動とは、短時間に激しく体を動かす運動のことで、筋力トレーニング、短距離走などがそれにあたります。
短時間で多くのエネルギーを必要とするのは無酸素運動であるため、一見、有酸素運動よりも無酸素運動の方が血糖値を下げるように思えますが、実は糖尿病治療に効果的なのは有酸素運動の方です。
無酸素運動をおこなうと、インスリン拮抗ホルモンが多く分泌をされるため、インスリンの働きが弱くなり、血糖値が上がる可能性がありますし、血圧が上昇をして合併症が悪化をする可能性もあります。

さらに、一気に多くの酸素を必要とするため、酸欠状態に陥る可能性もあり、治療方法としては適していないのです。
では、有酸素運動の場合はどれくらいおこなえば良いのでしょうか?
1日の目標運動量は平均をして150Kcal程度だと言われています。これを運動内容にあてはめてみると、ウォーキングの場合は30~40分、軽いジョギングの場合は20分、水泳の場合で10分程度になります。
理想を言えば、毎日運動をすることがベストですが、持続をすることは結構難しいものです。

1日程度でしたらインスリンの効果が持続をするため、天気の悪い日や体調が優れない日などは無理をせずに休んだ方が良いですし、1回で必要な運動量をこなすのではなく、2回に分けて運動をしたり、わざわざ運動をするのではなく、スーパーに行く時に車は使わずに歩いて行ったり、エスカレーターではなく階段を使ったりと、日常生活の中に運動を取り入れるように工夫をすると無理なく続けることが出来ます。
ただし、運動を開始したら最低でも15~20分は継続をして続けることが大切です。
それは、エネルギーの消費が血糖から脂肪に移るまでには15分程度の時間が必要になるからです。15分以内で運動をすると血糖値を下げることは出来ますが脂肪を消費することは出来ないため、効果が半減をしてしまうのです。