運動療法は誰にでも効果的なの?

食事療法と合わせておこなう治療方法として推奨をされているのが運動療法です。
運動療法がなぜ推奨をされているのかと言うと、運動をするとエネルギー源としてブドウ糖が消費をされるため血糖値が下がり、ブドウ糖や脂肪をエネルギーに変える能力も高まるため、膵臓の負担が減り、インスリンの分泌が正常化されると考えられているからです。
日本人の糖尿病の約95%を占める二型糖尿病の場合、食事療法と運動療法を組み合わせることで、血糖値が下がって糖尿病の症状が改善されるだけではなく、合併症のリスクも下がることがわかっています。

一方、残りの5%近い人がかかっている一型糖尿病の場合、インスリンを作り出すβ細胞自体が壊れているため、運動によって血糖値を下げることが難しいと言われており、インスリンの分泌量が極端に少ないため、運動をすることで激しい低血糖や高血糖になる危険性があります。
ただし、子供の場合は極端な運動制限を与えると、心身の成長に影響を与える可能性があるため、クラブ活動や体育は可能な範囲内で参加をすることも大切です。その際には、担当医に相談をして十分に対策を考えてから参加をするようにして下さい。
また、二型糖尿病の人であっても運動療法を控えた方が良い場合もあります。

例えば、進行性の網膜症、腎症、自律神経障害などの合併症がある場合は、運動をすることで症状がさらに悪化をする危険性がありますし、心臓や肺の病気がある人や血圧が高い人、腰や関節を痛めている人も注意が必要です。
運動療法は、上手く利用できれば症状の改善が期待できる効果的な治療方法ですが、このように、患者さんの状態によっては、症状がさらに悪化をする可能性があります。
そのため、運動療法をおこなう際には自分だけで判断をせずに、血糖値、肺機能、心肺機能、眼底検査、尿タンパク、合併症、関節障害などの検査を事前に受けて、主治医としっかりと話し合いをした上で始めるようにしましょう。