恐ろしい糖尿病の三大合併症

糖尿病は、かつては一度かかると治ることの難しい死の病として恐れられていました。1900年代にインスリンが発見をされるまでは、診断を受けてから1年余りで命を落とす人も珍しくなかったのです。
医療が進歩をした現代では糖尿病自体で命を落とす人はほとんどいなくなりましたが、それでも安心は出来ません。糖尿病で最も恐ろしいのは糖尿病自体ではなく、糖尿病にかかることで発症をする合併症なのです。
糖尿病による合併症は、全身のあらゆるところに発症をする恐れがありますが、ここでは、代表的な3つの合併症について紹介をします。

まず1つが「糖尿病性網膜症」です。
網膜は、目をカメラに例えた場合に画像を映し出すフィルムにあたる部分です。網膜には細い血管が無数に張り巡らされており、血糖値が高くなると、血管が損傷を受けて詰まったり変形をしたりします。初めは小さな出血や白斑がみられる程度ですが、進行をすると視力が落ちたり視力障害が現れるようになり、さらに悪化をすると失明に至る場合もあります。
医師から失明の可能性があると言われる場合がありますが、これはただの脅しでなく、実際に日本の成人が失明をする原因の第1位が糖尿病網膜症なのです。

次に「糖尿病性腎症」です。
腎臓は血中の老廃物や不要物をろ過して尿として排出をする役割を果たしています。しかし、腎臓の糸球体と呼ばれる細かい血管が集まっている部分が損傷をすると、血中の老廃物を排出することが困難になります。
初めは尿に少量のタンパク質が出る程度ですが、進行をするとタンパク質の量が増えて顕性蛋白尿になり、さらに進行をすると腎不全になります。
そして、尿毒症の症状が現れると、人工的に血液から老廃物や不要物を取り出すために人工透析をする必要があります。

最後は「糖尿病性神経障害」です。
知覚神経、運動神経、自律神経などの身体中のあらゆる神経に異常をきたす病気で、代表的な症状には手足のしびれがあります。しびれはの裏からどんどん上に広がっていき、進行をすると痛みをほとんど感じなくなります。
痛みを感じなくなるため、些細な傷に気がつきづらく、傷口から細菌が入って感染が広がり、足が腐り始めてからようやく病院へ訪れる人も少なくありません。