高齢者こそ慎重な治療が必要

歳をとると若い頃よりも病気の進行が遅れるという話を耳にしますし、余命が少ないことを理由に、しっかりと治療をおこなわずに、好きな物を食べて自由に生活をするお年寄りも少なくありません。
また、自覚症状が出にくい上に、具合が悪くなっても歳のせいだからと見過ごしてしまうケースも多くあります。
しかし、高齢者だからと言って、症状が進行をしないことはありません。目には見えなくても着実に進行をしています。

また、合併症の発症率はむしろ歳をとるほどに高くなるため、より一層慎重な治療が必要になるのです。
高齢者の糖尿病治療も基本的には若い人の糖尿病治療方法と変わりはなく、食事療法運動療法、薬物療法が基本になりますが、注意をしなければならない点もいくつかあります。
まず、糖尿病の食事療法ですが、高齢者の場合は自分だけの力でコントロールをすることが難しいケースが多々あります。
例えば、息子夫婦と同居をしていて食事を用意する立場にない場合は、食事のコントロールをお願いしなければなりませんし、食品交換表を上手く使いこなせないケースもあります。

また、長年で染みついた食生活を変えることは難しく、知らず知らずに糖分を多く取ってしまうケースや、逆に、食が細くなって栄養が足りなくなるケースもあります。
そのため、医師に相談をしてプランを立て、必要であれば、家族に協力を依頼してもらいましょう。
次に運動療法です。高齢者の場合は、運動をすることが逆に体の負担になるケースが少なくありません。
とくに、心肺機能や関節に問題をかかえている場合は、運動をすることで症状が悪化をする可能性もあります。
そのため、運動療法を始める前に、必ず医師に相談をして、自分の体の状態に合った治療プランを立ててもらいましょう。

最後に薬物療法です。歳をとると体の代謝機能が落ちるため、前回の薬が体に残って、低血糖になる場合がありますし、複数の薬と併用をすることで、体に異変が現れる場合もあります。
そのため、医師の指示通りに薬を服用することはもちろんのこと、薬の種類を増やす場合は必ず医師に伝える必要があります。
そして、少しでも体に異変を感じた場合には、すぐに病院へ行くようにしましょう。